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引き算のガーデン例 その4

アワコガネギク(Chrysanthemum boreale)

キク科 キク属

和名:菊渓菊(キクタニギク)

花期:10月~11月 多年草
草丈:100~150cm 

原産:中国
命名者は牧野富太郎博士

 

賢治ガーデンの西端にキク科の花を植えた
約40㎡程のエリアがあります。

昨年の秋に依田先生が60cmのプランターで

育てていた 『泡黄金菊(アワコガネギク)』

『野紺菊(ノコンギク)』 『野路菊(ノジギク)』を植えつけました

 

去年の今頃にも、3種とも綺麗に花を咲かせてくれました。

今回話題にするのはこの中の 『アワコガネギク(泡黄金菊)』 です

 

黄色の小さな花をびっしりと咲かせ、日本に古来から存在していた、いわゆる”野菊”です。

この素朴な花は、昔はどこででも目にする事が出来たそうです。

ところが昨今はめっきりと少なくなり、準絶滅危惧種にもなっているようです。
※環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化に よっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
 なお、レッドリストでは別名の菊渓菊(キクタニギク)が用いられている。
 これは、自生地(京都府菊谷)からきている名前である。
 

依田先生の考察では、最近はエンジン式の草刈機がどこでも使われるようになった事によって激減してしまったのではないかという事です。
そんな野菊を見事に咲かせてみたいという想いから、賢治ガーデンの片隅に植栽されたのです。

それが今年、予想以上に種がこぼれてガーデンを黄色の花で見事に飾ってくれました。

同じ野菊でも、『野紺菊(ノコンギク)』 『野路菊(ノジギク)』は、こぼれ種では育たなかったのかあまり増えた状態にはなりませんでした。

 

アワコガネギクを 『引き算』 する必要が生じてきました。

こぼれ種で増える事がはっきりしましたので、引き算をしないと大変なことになってしまいます。

元株から離れたところでも増えているので、このままでは賢治ガーデンの半分がこの菊で埋まってしまうかもしれません。

 

が終わって種が実ってしまう前に切り取ってしまう事にしました。

上の写真の赤い〇で囲ったところが元株ですが、子株は辺り一面に広がっています。

このタイミングで 『引き算』 をする事によって、種で増えすぎてしまう事を防止します。

 

 

来年花を咲かせる新芽が既に株元には見られます(上記写真参照)
この先の引き算として、この株も必要以外のものは抜き取ってしまう事にしています。

他の菊の繁殖を促し、各種の野菊が混じり合って咲くことを目指しての『引き算』なのです。

 

                                                 2014年11月13日

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